注文住宅を新築する際の悩み...外壁編

こんにちは
宇治市で注文住宅とリノベーションを手掛ける工務店
株式会社 stats living company の井上です。

前回のブログが好評でしたので、注文住宅を新築する際の悩み...シリーズを別のテーマで書きたいと思います。

今回のブログテーマは

「注文住宅を新築する際の悩み...外壁編」 です。

注文住宅の新築を検討中のあなたは "あの家カッコいい、あんな外観にしたい" などイメージされているでしょう。素材、施工方法は様々。どれを選んでいいか分からなくなりませんか?今回は、外壁に関する悩みを解消していきましょう。


そもそも...外壁の種類って、どれくらいあるの?

沢山あります(笑)
広げすぎても分からなくなるので、代表的なものをご紹介していきましょう。

・モルタル左官仕上げ
・タイル
・窯業系サイディング
・金属サイディング
・ウッドサイディング

現在、注文住宅の外壁に使用されている代表的なものです。これらの外壁材について、メリットデメリットを説明していきたいと思います。


・モルタル左官仕上げ

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モルタル左官仕上げは、建築や内装の外壁や内壁の仕上げに使用される一種の仕上げ材。この仕上げはモルタル(石灰やセメント、砂などからなる混和材)を使って表面を均一に覆い、様々な質感やデザインを持たせることができます。簡単に言ってしまうと、塗装やタイルを貼り付ける下地材です。

塗装のバリエーションも豊富で、さまざまな質感や仕上げを持たせることができます。滑らかな仕上げからラフな仕上げまで、デザインの要件に合わせて選択できます。ご近所で「あの家オシャレだな、やっぱり注文住宅だよな」と思われたり、あなただけのオンリーワンを目指したい方におすすめです。

24051169_m.jpgトラバーチンという塗装の仕上げ。私好みの仕上げ方です。

2896822_m.jpgこんな風にコテ仕上げしてみたり。色も豊富です。


しかし、デメリットがありまして、地域や気候条件によっては風化や劣化が進むことがあります。表面にクラック(ひび割れ)が入ってしまい、それが雨漏りの原因となってしまいます。適切な保守と定期的なメンテナンスが重要です。近年の注文住宅では、あまり採用されていない工法です。腕のいい左官職人も減ってしまいました。時代に流れとはいえ、大変残念です。左官職人の技術を次世代に繋げるために、個性派のあなたは是非、採用を。

28516188_m.jpg窓回りや端の方から、クラックが入ってしまいます。

・タイル

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タイルは、主に床や壁などの表面を覆うための薄い平らな板状の建築材料です。タイルは様々な素材で製造されており、陶磁器、セラミック、天然石、などが一般的に使用されます。これらの素材は異なる特性やデザインを持っており、用途やデザインに応じて選択されます。

主な種類のタイルには次のようなものがあります:

セラミックタイルは、粘土を主成分とし、焼成して作られるタイル。床や壁などで一般的に使用され、多様なデザインやカラーが提供されています。

陶磁器タイルは、セラミックタイルよりも高温で焼成され、より密度が高く、硬度があります。主に屋内外の床や壁、キッチン、浴室で使われます。

天然石タイルは、大理石、トラバーチン、石灰岩などの天然の石材から切り出されたタイル。高級感があり、床や壁、カウンタートップなどに使われます。

28224565_m.jpgとにかくカッコいい、とにかく高い(涙)


タイルという素材自体が非常に頑丈で、劣化とは、ほぼ無縁でしょう。デザインも豊富で、注文住宅ならではの高級感があります。。デメリットがあるとしたら価格だけでしょう。チョイスするタイルによっては、目ん○が飛び出るほどコストがかかることも。モルタル下地の上から貼り付けていくのですが、職人の腕が悪ければ、後々、はがれて落ちてくる場合がありますね。こちらも、デメリットでしょう。

・窯業系サイディング

27774682_m.jpgきれいなネイビーですね。色や柄も豊富です。


窯業系(ようぎょうけい)サイディングは日本産業規格(JIS A 5422 2019)に規定されています。セメント質原料、繊維質原料、および混和材からなる混合原料を成型、養生硬化し、防火性能に優れ、強くてしなやかな板状の外壁材です。塗装されている物と塗装されていない無塗装品の大きく分けて2種類あり、近年ではモルタル下地の代わりとして無塗装サイディングが使用されています。理由としては、モルタル下地のと比べて工期が短縮できるのと、板自体がしなやかなので割れにくいというメリットがあります。

色や柄もバリエーション豊富で、比較的コストがかからないのに、タイルのような高級感を味わえます。現在の注文住宅の外壁は、ほとんどコレなんじゃないかな?と思われるほどの普及率ですね。

デメリットはないの?と問われると、サイディング板とサイディング板のジョイント部分のコーキングが紫外線により劣化するというデメリットがありました。昔のコーキングは、10年~15年もすれば乾燥して切れてしまいました。

4270328_m.jpgこんな風に、雨漏りの原因ですね。

ですが近年では、サイディング板の塗膜、コーキングとも30年保証の商品などもあり、40年美しさが保たれると言われています。通常の窯業系サイディングと比べ、コストは2倍近くしますが、足場を組んでコーキングを打ち換えたり、塗装したりというメンテナンス費を考えるとおススメの商品です。近年の窯業系サイディングには、弱点らしい弱点はないと思います。これからの住宅は、築30年頃からメンテナンスを始めても大丈夫でしょう。つい最近までの家は、10~15年ほどで、メンテナンスしたほうがいいと思われるモノばかりでしたから、注文住宅は進化しましたね。


・金属サイディング
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昔の感覚で言うと、高価な注文住宅はモルタル左官仕上げ、安価な建売住宅は金属サイディングというイメージでした。当時の金属サイディングは、一言で言うとダサかったのです。近年では、ガルバリウム鋼板を使用し、色や柄もバリエーション豊富に、カッコよくなりました。

ガルバリウム鋼板のサイディングは、フッ素樹脂塗装で色調変化が起きにくく軽量、断熱、防耐火性に優れた鉄骨造専用の外壁パネル。 サイディングメーカーが提供する機能性とデザイン性に優れた、S造建築のための金属製外壁材。 安心の住まいづくり。メンテナンスコストを削減。優れた遮熱、断熱性を実現しています。

窯業系サイディングの弱点だった、サイディング板とサイディング板のジョイント部分も専用の部材で処理するので、コーキングを使用する部分も極端に少ないのが利点ですね。弱点らしい弱点だった、"金属→錆びる"海沿いではよく起こっていた問題も、表面にフッ素コーティングがされている商品でカバーできますし、近年では弱点らしい弱点はありませんが、1つだけ弱点があります。それは、準防火地域などでは硬質ウレタンフォームなどの可燃性の断熱材は使用できない点です。これらの地域の場合、断熱材はグラスウールかロックウールを使用しなければいけません。


・ウッドサイディング

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木製サイディングとは、外壁に張る木製の板状の外装材。 経年変化により生まれる、天然木ならではの味わいが特徴。 昔の日本家屋の外壁によく見かけた「杉下見板」は、木製サイディングの一種と言えますね。 近年では防火制限のために、市街地では木製サイディングの採用は難しいケースが多かったのですが、"ダイライト"などの耐火性能を持つ構造用面材を張れば、準防火地域でも使用可能です。ただし、断熱材に硬質ウレタンフォームなど可燃性のモノは使用不可、グラスウールかロックウールを使用するといいでしょう。自然な風合いを持ち、暖かい雰囲気の注文住宅を新築したい方にピッタリでしょう。

デメリットは、定期的に塗装が必要。だいたい5年に1回程度でしょうか?2階建ての場合は基本的に足場が必要になります。ウッドサイディングを使用する場合は、平屋・もしくは1回部分にしか使用しなければメンテナンス費用を抑える事が出来るでしょう。足場を設置しなくてもいいし、家族でDIYもできますよ。ちなみに、表面を焼いて炭化させた商品は撥水するので基本的にメンテナンス不要です。


ここまで読んでいただいて、外壁材についてご理解いただけたと思います。あなたの注文住宅には、どの外壁材をチョイスしますか?まずは、他人の意見に流されず考えてみて下さい。それからプロに相談しましょう。私にも相談してくださいね。では、本日のブログをまとめていきましょう。

本日のまとめ

・個性を求めるなら、左官仕上げ。塗装やタイルで仕上げる
・モルタル左官仕上げはクラック入りやすい
・タイルは高級感があるがコストが高くつく
・無塗装サイディング(窯業系)は左官とサイディングの"いいとこ取り"
・窯業系サイディングは弱点らしい弱点はない
・金属サイディングは準防火地域などでは断熱材が限定される
・ウッドサイディングは塗装メンテナンスが必要

こんなところではないでしょうか。ここからは私の私見ですが、私の場合、自分の家って分かりやすい外観がいいと思っています。逆に、目立ちたくないという方もおられるでしょう。でも、思いませんか?ついついお酒を飲みすぎた帰り道...周りが同じような外観の家ばかりだとして、自分の家に帰れますか?私が自分の家って分かりやすい外観がいいと思う理由は、これだけです(笑)


本日のブログも長文になってしまいましたが、参考になればと思います。あなたの注文住宅が素晴らしい家になるよう、お祈りしています。

それでは
本日はこのあたりで
最後までお読みいただき、ありがとうございました。